ザ・トラベルナース 第8話 ネタバレあらすじ 感想

ザ・トラベルナース 2024秋ドラマ
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ザ・トラベルナース 第8話 ネタバレあらすじ

12月12日放送ドラマ「ザ・トラベルナース」第8話は、医療現場における権力闘争と過去の因縁が交錯する、緊張感あふれるエピソードとなりました。登場人物たちの複雑な感情がぶつかり合い、それぞれが抱える秘密や責任が明らかにされる中で、物語は大きな展開を迎えました。

物語は、元看護師の八木めぐみ(若村麻由美)が膵臓がんの手術を求めて西東京総合病院を訪れるところから始まります。彼女の突然の来院に病院全体が動揺する中、過去に薬師丸卓院長(山崎育三郎)が執刀した手術で患者が術後に急死した事件が再び浮上します。

当時、めぐみが突然退職した背景には、彼女がそのミスの責任をすべて引き受けて病院を去ったという事情が隠されていました。当時看護部長の愛川塔子(寺島しのぶ)は八木の分の弁明を引き受け、ナースを辞めてしまおうかと思うほどに追い詰められていました。しかし薬師丸に励まされたことで、ナースを続け、同時に薬師丸を慕うようになったのでした。

同時に、病院には政治家の灰原和男(大和田伸也)が入院し、度を越した要求やセクハラを繰り返し、ナースたちから不満が噴出。その対応を巡って愛川は院長と難しい立場に立たされます。

また、薬師丸院長は、那須田歩(岡田将生)をめぐみの手術に参加させることを決定し、彼に対して正式にスカウトを持ちかけます。このシーンでは、歩が医師としての技術と信念の間で葛藤する様子が描かれ、彼と九鬼静(中井貴一)との対立が浮き彫りになります。九鬼の経験と哲学を背景にした指導と、歩の若い情熱がぶつかり合う場面は、ドラマの見どころの一つとなっています。

ある時九鬼は、我儘を言いたい放題の灰原に広島弁で恫喝します。それを知った薬師丸院長は九鬼を解雇し、さらには愛川までも解雇させようとします。それを止めようとしたのが八木でした。実は当時、八木のミスだと思われていましたが、本当は薬師丸のミスであり、それを隠蔽するため、めぐみに責任を押しつけたのでした。彼は土下座までして彼女に責任転嫁を頼み、その見返りとして病院改革を約束していたことが明らかになります。

その後、歩以外の病棟ナース 愛川、森口福(野呂佳代)、金谷(安達祐実)、柚子(森田望智)など次々に解雇されてしまいますが、突然病院のすべての医療システムがダウンしてしまいます。どうやら何者かにハッキングされるという衝撃の事件が起こり、第8話は幕を閉じます。

ザ・トラベルナース 第8話 感想

八木めぐみが薬師丸卓院長(山崎育三郎)の隠蔽工作を暴露する場面は、まさにこのエピソードのクライマックスでした。自らの進退をかけて院長の罪をかぶった八木の覚悟と、その裏切りに対する怒りが痛いほど伝わってきて、見ていて胸が締め付けられる思いでした。若村麻由美さんの演技は圧巻で、感情が爆発するその一瞬一瞬に目が離せませんでした。

若村さんは今週の「嘘解きレトリック」で主人公鹿乃子の母親役としても登場しましたが、八木さんとはまったく別の印象であり、さすがベテラン女優の凄さが表れていました。

そして今までは院長の立場がどっちなのかはっきりしませんでしたが、今回のエピソードでハッキリと九鬼とは対立する立場だというのが分かりました。改革を約束しながら隠蔽工作を依頼していたとは。責任を他者に押しつけながらリーダーシップを取っても、改革は進まないと思います。改革を掲げるのであれば、まず自らがその姿勢を見直すべきだと感じます。

また、看護部長・愛川塔子(寺島しのぶ)の葛藤が印象的でした。今までずっと院長を信じていており、板挟みになりながらも、自分の信念を貫こうとする姿が描かれていましたが、その院長に裏切られショックが大きいのではと思いました。塔子がめぐみの行動をどのように受け止め、今後どんな選択をするのかにも注目しています。

シリーズ全体を通じて、第1シーズンの痛快な「ナースたちの仕事ぶり」に焦点を当てた場面が少なくなってきた点は少し残念に思います。しかし、このエピソードでは医療者としての使命感や、権力と責任の間で揺れる人間模様がしっかり描かれており、視聴後には深い余韻が残りました。

次回、那須田歩(岡田将生)が院長にどう立ち向かい、自らの信念を貫くのか、歩みがこのまま九鬼と対立するわけがないと思うので、どのような最終回を迎えるのか――歩の成長と決断が物語にどんな影響を与えるのかが非常に楽しみです。この第8話は、ドラマの核心部分に迫りながら、キャラクターの信念や葛藤を鮮やかに描き出した重要な回でした。